PyTorchの「torch.save」関数:モデルの保存と復元を分かりやすく解説

2024-04-09

PyTorchにおける「torch.save」:モデルの保存と復元

使い方

torch.save(model, PATH)

このコードは、model というモデルオブジェクトを PATH というファイルパスに保存します。モデルには、モデルのアーキテクチャ、学習済みのパラメータ、およびその他の必要な状態情報が含まれます。

import torch

# モデルを定義して訓練する
model = ...
model.train()
# ...

# モデルを保存
torch.save(model, 'my_model.pth')

この例では、model というモデルオブジェクトを my_model.pth というファイルに保存します。

モデルの復元

保存済みのモデルをロードするには、torch.load 関数を使用します。

model = torch.load(PATH)

このコードは、PATH ファイルからモデルオブジェクトを読み込みます。

import torch

# モデルを復元
model = torch.load('my_model.pth')

# モデルを使用して推論を行う
# ...

この例では、my_model.pth ファイルからモデルオブジェクトをロードし、推論に使用します。

注意事項

  • torch.save は、CPU 上のモデルのみを保存できます。GPU 上のモデルを保存するには、まず .cpu() メソッドを使用して CPU にコピーする必要があります。
  • モデルを保存する前に、モデルの訓練モードをオフにする必要があります。これは、model.eval() メソッドを使用して行うことができます。
  • モデルをロードするときは、モデルのアーキテクチャと訓練済みのパラメータが保存されたファイルと同じであることを確認する必要があります。

補足

  • torch.save は、モデルだけでなく、任意の Python オブジェクトを保存するのにも使用できます。
  • モデルをより効率的に保存するには、torch.jit.save 関数を使用することができます。この関数は、モデルを TorchScript モジュールに変換してから保存します。TorchScript モジュールは、ネイティブコードに変換できるため、より速く実行できます。

この説明が、PyTorchにおける "torch.save" の理解に役立つことを願っています。ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。



PyTorch torch.save のサンプルコード

モデルの保存

import torch

# モデルを定義して訓練する
model = ...
model.train()
# ...

# モデルを保存
torch.save(model, 'my_model.pth')

このコードは、model というモデルオブジェクトを my_model.pth というファイルに保存します。

モデルとオプティマイザの保存

import torch

# モデルとオプティマイザを定義して訓練する
model = ...
optimizer = ...
# ...

# モデルとオプティマイザを保存
checkpoint = {'model': model, 'optimizer': optimizer}
torch.save(checkpoint, 'checkpoint.pth')

このコードは、model というモデルオブジェクトと optimizer というオプティマイザオブジェクトを checkpoint.pth というファイルに保存します。

カスタム状態の保存

import torch

# モデルを定義して訓練する
model = ...
model.train()
# ...

# カスタム状態を定義
custom_state = {'data': some_data, 'running_loss': 0.0}

# モデルとカスタム状態を保存
checkpoint = {'model': model, 'custom_state': custom_state}
torch.save(checkpoint, 'checkpoint.pth')

このコードは、model というモデルオブジェクトと custom_state というカスタム状態辞書を checkpoint.pth というファイルに保存します。

モデルのロード

import torch

# モデルをロード
model = torch.load('my_model.pth')

# モデルを使用して推論を行う
# ...

このコードは、my_model.pth ファイルからモデルオブジェクトをロードし、推論に使用します。

モデルとオプティマイザのロード

import torch

# モデルとオプティマイザをロード
checkpoint = torch.load('checkpoint.pth')
model = checkpoint['model']
optimizer = checkpoint['optimizer']

# トレーニングを再開する
# ...

このコードは、checkpoint.pth ファイルからモデルオブジェクトとオプティマイザオブジェクトをロードし、トレーニングを再開します。

カスタム状態のロード

import torch

# モデルとカスタム状態をロード
checkpoint = torch.load('checkpoint.pth')
model = checkpoint['model']
custom_state = checkpoint['custom_state']

# カスタム状態を使用する
data = custom_state['data']
running_loss = custom_state['running_loss']
# ...

このコードは、checkpoint.pth ファイルからモデルオブジェクトとカスタム状態辞書をロードし、カスタム状態を使用します。

これらのサンプルコードは、torch.save 関数の基本的な使用方法を示しています。詳細については、PyTorch のドキュメントを参照してください。

何かご質問があれば、気軽にお尋ねください。



  1. torch.save を使用する: これは、PyTorchモデルを保存する最も一般的で簡単な方法です。この関数は、モデルとその状態を単一のファイルに保存します。
torch.save(model, PATH)
  1. TorchScript を使用する: TorchScriptは、PyTorchモデルをPython非依存の形式に変換するためのツールです。TorchScriptモデルは、ネイティブコードに変換できるため、より速く実行できます。TorchScriptモデルを保存するには、torch.jit.save 関数を使用します。
torch.jit.save(model, PATH)

一般的に、以下の場合は torch.save を使用する方が良いでしょう。

  • モデルを後で別の環境でロードしたい場合
  • モデルをデバッグする必要がある場合
  • モデルをカスタムトレーニングしたい場合

以下の場合は TorchScript を使用する方が良いでしょう。

  • モデルを可能な限り高速に実行したい場合
  • モデルを軽量化したい場合
  • モデルをWebブラウザやモバイルアプリでデプロイしたい場合

その他の保存方法

上記以外にも、PyTorchモデルを保存する方法はいくつかあります。

  • ONNX を使用する: ONNXは、機械学習モデルの交換可能な形式です。PyTorchモデルをONNX形式で保存するには、torch.onnx.export 関数を使用します。
  • Protobuf を使用する: Protobufは、構造化データを効率的にシリアル化するためのバイナリ形式です。PyTorchモデルをProtobuf形式で保存するには、モデルをカスタムメッセージとして定義する必要があります。

何かご質問があれば、気軽にお尋ねください。




パフォーマンス向上:PyTorch Dataset と DataLoader でデータローディングを最適化する

Datasetは、データセットを表す抽象クラスです。データセットは、画像、テキスト、音声など、機械学習モデルの学習に使用できるデータのコレクションです。Datasetクラスは、データセットを読み込み、処理するための基本的なインターフェースを提供します。



PyTorchで事前学習済みモデルを使う:torch.utils.model_zoo徹底解説

torch. utils. model_zoo でモデルをロードするには、以下のコードを使用します。このコードは、ImageNet データセットで事前学習済みの ResNet-18 モデルをダウンロードしてロードします。torch. utils


PyTorchのC++バックトレースを取得:torch.utils.get_cpp_backtraceの使い方

torch. utils. get_cpp_backtrace は、PyTorch の C++ バックトレースを取得するための関数です。これは、C++ コードで発生したエラーのデバッグに役立ちます。機能この関数は、現在のスレッドの C++ バックトレースをリストとして返します。各要素は、フレームの情報を含むディクショナリです。


PyTorch Miscellaneous モジュール:ディープラーニング開発を効率化するユーティリティ

このモジュールは、以下のサブモジュールで構成されています。データ処理torch. utils. data:データセットの読み込み、バッチ化、シャッフルなど、データ処理のためのツールを提供します。 DataLoader:データセットを効率的に読み込み、イテレートするためのクラス Dataset:データセットを表す抽象クラス Sampler:データセットからサンプルを取得するためのクラス


PyTorch Miscellaneous: torch.testing.assert_close() の詳細解説

torch. testing. assert_close() は、PyTorch テストモジュール内にある関数で、2つのテンソルの要素がほぼ等しいことを確認するために使用されます。これは、テストコードで計算結果の正確性を検証する際に役立ちます。



PyTorch Tensor の torch.Tensor.sign_() メソッド:要素の符号を自在に操る

torch. Tensor. sign_() メソッドは、PyTorch Tensor の各要素の符号を返します。詳細入力: テンソル出力: 符号を返したテンソル処理内容: 各要素が 0 より大きい場合は 1、0 より小さい場合は -1、0 の場合は 0 を返します。 入力テンソルと同じ形状とデータ型を持つ新しいテンソルを作成します。 元のテンソルは変更されません。


HPU 上のストレージをチェックする: torch.UntypedStorage.is_hpu メソッド解説

メソッド名: torch. UntypedStorage. is_hpu戻り値: True: ストレージが HPU 上に存在する場合 False: ストレージが HPU 上に存在しない場合True: ストレージが HPU 上に存在する場合


【PyTorch】ゼロ除算回避、数値精度向上、数値比較など! torch.nextafter 関数の使い方とサンプルコード

使い方input: 次の浮動小数点値を求める入力テンソルother: 入力値と比較するテンソルout (オプション): 結果を出力するテンソル (省略可)返り値torch. nextafter 関数は、入力テンソル input と比較テンソル other の "次の" 浮動小数点値 を要素ごとに計算したテンソルを返します。


PyTorch CUDA synchronize の使い方: GPUとCPU間のデータ転送を効率的に制御

このチュートリアルでは、以下の内容を解説します。torch. cuda. synchronize()の役割torch. cuda. synchronize()の使い方torch. cuda. synchronize()の使用例torch. cuda


PyTorch Softmax 関数とは?

ソフトマックス関数は、ニューラルネットワークの最後の層でよく使用されます。これは、ネットワークの出力を確率分布に変換することで、各クラスの予測確率を得ることができるためです。この例では、x というベクトルに対してソフトマックス関数を適用しています。dim=0 という引数は、軸 0 でソフトマックス関数を適用することを意味します。結果として、y というベクトルは、各要素が確率を表すように変換されます。