アイテムビューをマスターしよう!Qt WidgetsにおけるQAbstractItemView::setState()の使い方
Qt WidgetsにおけるQAbstractItemView::setState()の解説
QAbstractItemView::setState()
は、Qt Widgetsフレームワークにおける重要な関数の一つであり、モデル/ビューアーアーキテクチャに基づいて、アイテムビューの状態を制御するために使用されます。この関数は、アイテムビューのさまざまな側面を制御する幅広いオプションを提供し、プログラマーは高度なユーザーインターフェースを構築することができます。
関数シグネチャ
void QAbstractItemView::setState(QAbstractItemView::State state, bool enable = true);
引数
state
: 設定する状態を表すQAbstractItemView::State
型のフラグ。enable
: 状態を有効にするかどうかを表すブール値。デフォルトはtrueです。
使用例
// アイテムの選択を無効にする
view->setState(QAbstractItemView::NoSelection);
// アイテムの編集を有効にする
view->setState(QAbstractItemView::EditItem, true);
// アイテムのドラッグアンドドロップを有効にする
view->setState(QAbstractItemView::DragAndDrop, true);
詳細
QAbstractItemView::setState()
は、さまざまな状態を個別に設定したり、複数の状態を組み合わせて設定することができます。以下の表は、主要な状態とそれぞれの意味を示しています。
状態 | 説明 |
---|---|
NoSelection | アイテムの選択を無効にする |
SingleSelection | アイテムの単一選択を有効にする |
MultiSelection | アイテムの複数選択を有効にする |
EditItem | アイテムの編集を有効にする |
DragAndDrop | アイテムのドラッグアンドドロップを有効にする |
Activated | アイテムのアクティブ化を有効にする |
Selectable | アイテムの選択を可能にする |
Enabled | アイテムを有効にする |
補足
QAbstractItemView::state()
関数を使用して、現在の状態を取得することができます。QAbstractItemView::supportedStates()
関数を使用して、ビューがサポートする状態を調べることができます。- モデル/ビューアーアーキテクチャの詳細については、Qtドキュメントを参照してください。
- 上記の解説は基本的な内容のみを扱っており、詳細についてはQtドキュメントを参照する必要があります。
- コード例はあくまでも参考であり、実際の使用例に合わせて修正する必要があります。
Qt WidgetsにおけるQAbstractItemView::setState()のサンプルコード
アイテムの選択状態を制御する
// アイテムの選択を無効にする
view->setState(QAbstractItemView::NoSelection);
// アイテムの単一選択を有効にする
view->setState(QAbstractItemView::SingleSelection);
// アイテムの複数選択を有効にする
view->setState(QAbstractItemView::MultiSelection);
アイテムの編集状態を制御する
// アイテムの編集を無効にする
view->setState(QAbstractItemView::EditItem, false);
// アイテムの編集を有効にする
view->setState(QAbstractItemView::EditItem, true);
アイテムのドラッグアンドドロップ状態を制御する
// アイテムのドラッグアンドドロップを無効にする
view->setState(QAbstractItemView::DragAndDrop, false);
// アイテムのドラッグアンドドロップを有効にする
view->setState(QAbstractItemView::DragAndDrop, true);
複数の状態を組み合わせて設定する
// アイテムの単一選択と編集を有効にする
view->setState(QAbstractItemView::SingleSelection | QAbstractItemView::EditItem);
// アイテムの複数選択とドラッグアンドドロップを有効にする
view->setState(QAbstractItemView::MultiSelection | QAbstractItemView::DragAndDrop);
状態の取得とサポート状態の確認
// 現在の状態を取得する
QAbstractItemView::State state = view->state();
// ビューがサポートする状態を確認する
if (view->supportedStates() & QAbstractItemView::EditItem) {
// アイテムの編集を有効にする
view->setState(QAbstractItemView::EditItem, true);
}
Qt WidgetsにおけるQAbstractItemView::setState()の代替方法
QItemSelectionModel::setSelection()
関数は、アイテムビューの選択状態を直接設定するために使用できます。この関数は、選択するアイテムのインデックス範囲を指定する必要があります。
// アイテムの単一選択を設定する
QItemSelectionModel *selectionModel = view->selectionModel();
selectionModel->setSelection(QItemSelection(index, index));
// アイテムの複数選択を設定する
QItemSelection selection;
selection.select(index1);
selection.select(index2);
selectionModel->setSelection(selection);
QItemDelegate::editorEvent()
関数をオーバーライドすることで、アイテムの編集状態を制御することができます。この関数は、編集イベントを受け取り、編集を開始するかどうかの判断を行うことができます。
class MyDelegate : public QItemDelegate {
public:
bool editorEvent(QEvent *event, QAbstractItemModel *model, const QStyleOptionViewItem &option,
const QModelIndex &index) override {
if (event->type() == QEvent::MouseButtonPress) {
// アイテムの編集を開始する
return true;
}
return false;
}
};
QAbstractItemView::setDragEnabled()
関数は、アイテムビューのドラッグアンドドロップ状態を設定するために使用できます。
// アイテムのドラッグアンドドロップを有効にする
view->setDragEnabled(true);
// アイテムのドラッグアンドドロップを無効にする
view->setDragEnabled(false);
その他の方法
上記以外にも、アイテムビューの状態を制御する方法はいくつかあります。詳細はQtドキュメントを参照してください。
注意事項
QAbstractItemView::setState()
関数を使用する場合は、ビューがサポートする状態を確認する必要があります。- 上記の方法は、Qt Widgetsフレームワークのバージョンによって異なる場合があります。
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