QStyleOptionButton::StyleOptionTypeを使ってできること

2024-04-02

Qt WidgetsにおけるQStyleOptionButton::StyleOptionType

QStyleOptionButton::StyleOptionTypeは、以下の11種類の値を持つenumです。

  • SO_Button: 標準的なボタン
  • SO_DefaultButton: デフォルトボタン
  • SO_ExclusiveButton: 排他ボタン
  • SO_PushButton: プッシュボタン
  • SO_ToolButton: ツールボタン
  • SO_RadioButton: ラジオボタン
  • SO_CheckBox: チェックボックス
  • SO_Flat: フラットボタン
  • SO_Menu: メニューボタン
  • SO_Tab: タブボタン

それぞれの値は、特定のボタンスタイルを表します。例えば、SO_PushButtonは、クリック可能な標準的なボタンを表します。SO_RadioButtonは、グループ内の他のボタンと排他的に選択できるボタンを表します。

QStyleOptionButton::StyleOptionTypeは、主に以下の2つの方法で使用されます。

  1. QStyle::drawControl()関数でボタンを描画する際に、ボタンのスタイルオプション型を指定するために使用されます。
  2. QStyle::subControlRect()関数で、ボタンの特定の部分の矩形を取得するために使用されます。

例えば、以下のコードは、SO_PushButton型のボタンを描画します。

QStyleOptionButton option;
option.initFrom(button);
option.text = "ボタン";

QPainter painter(button);
style()->drawControl(QStyle::CE_PushButton, &option, &painter, button);

QStyleOptionButton::StyleOptionTypeは、Qt Widgetsで様々なスタイルのボタンを作成するために使用できる重要なenumです。このenumを理解することで、より魅力的で使いやすいGUIを作成することができます。



Qt WidgetsにおけるQStyleOptionButton::StyleOptionTypeのサンプルコード

標準的なボタン

QPushButton button("ボタン");

// ボタンを描画
button.show();

デフォルトボタン

QPushButton button("デフォルトボタン");
button.setDefault(true);

// ボタンを描画
button.show();

排他ボタン

QButtonGroup group;

QRadioButton button1("ボタン1");
button1.setChecked(true);
group.addButton(&button1);

QRadioButton button2("ボタン2");
group.addButton(&button2);

// ボタンを描画
button1.show();
button2.show();

プッシュボタン

QPushButton button("プッシュボタン");

// ボタンをクリックした時の処理
QObject::connect(&button, &QPushButton::clicked, []() {
  // 何か処理を行う
});

// ボタンを描画
button.show();

ツールボタン

QToolButton button;
button.setIcon(QIcon(":/icon.png"));

// ボタンをクリックした時の処理
QObject::connect(&button, &QToolButton::clicked, []() {
  // 何か処理を行う
});

// ボタンを描画
button.show();

ラジオボタン

QRadioButton button("ラジオボタン");

// ボタンの状態を変更
button.setChecked(true);

// ボタンを描画
button.show();

チェックボックス

QCheckBox button("チェックボックス");

// ボタンの状態を変更
button.setChecked(true);

// ボタンを描画
button.show();

フラットボタン

QPushButton button("フラットボタン");
button.setFlat(true);

// ボタンを描画
button.show();

メニューボタン

QMenu menu;
menu.addAction("アクション1");
menu.addAction("アクション2");

QToolButton button;
button.setMenu(&menu);

// ボタンを描画
button.show();

タブボタン

QTabWidget tabWidget;
tabWidget.addTab(new QWidget(), "タブ1");
tabWidget.addTab(new QWidget(), "タブ2");

// タブボタンを描画
tabWidget.show();

補足



カスタムスタイルの作成

QStyleOptionButton::StyleOptionTypeを使用して、独自のスタイルを作成することができます。例えば、以下のコードは、すべてのボタンを角丸にするカスタムスタイルを作成します。

class MyStyle : public QProxyStyle {
public:
  void drawControl(ControlElement element, const QStyleOption *option, QPainter *painter, const QWidget *widget) const override {
    if (element == CE_PushButton) {
      QStyleOptionButton buttonOption;
      buttonOption.initFrom(option);

      // ボタンを角丸にする
      buttonOption.rect.setRoundedCorners(10);

      QProxyStyle::drawControl(CE_PushButton, &buttonOption, painter, widget);
    } else {
      QProxyStyle::drawControl(element, option, painter, widget);
    }
  }
};

ボタンの状態の取得

QStyleOptionButton::StyleOptionTypeを使用して、ボタンの状態を取得することができます。例えば、以下のコードは、ボタンが押されているかどうかを取得します。

QPushButton button("ボタン");

// ボタンが押されているかどうかを取得
bool isPressed = button.styleOption().state & QStyle::State_Sunken;

ボタンのサブコントロールの矩形を取得

QStyleOptionButton::StyleOptionTypeを使用して、ボタンのサブコントロールの矩形を取得することができます。例えば、以下のコードは、ボタンのテキストラベルの矩形を取得します。

QPushButton button("ボタン");

// ボタンのテキストラベルの矩形を取得
QRect textRect = button.styleOption().subControlRect(QStyle::SC_PushButtonLabel);

QStyleOptionButton::StyleOptionTypeは、Qt Widgetsで様々なスタイルのボタンを作成し、ボタンの状態やサブコントロールの矩形を取得するために使用できる強力なenumです。このenumを理解することで、より魅力的で使いやすいGUIを作成することができます。




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