Qt Designer と CMake の AUTOUIC プロパティ: UI ファイルの管理とビルドを簡略化

2024-04-02

CMake の Properties: Targets における AUTOUIC プロパティの解説

AUTOUIC プロパティの役割

  • .ui ファイルを C++ ソースコードに変換するコマンドを自動的に実行します。
  • 生成されたソースコードファイルをビルドプロセスに組み込みます。
  • Qt の UI デザイナーとの統合をサポートします。

AUTOUIC プロパティは、ターゲットプロパティの set() コマンドを使用して設定します。以下の例は、MyApp というターゲットに対して AUTOUIC プロパティを設定する方法を示しています。

set_target_properties(MyApp PROPERTIES
  AUTOUIC ON
  )

上記の設定により、MyApp ターゲットに関連するすべての .ui ファイルは、自動的に C++ ソースコードに変換されます。生成されたソースコードファイルは、MyApp ターゲットのビルドプロセスに組み込まれます。

AUTOUIC プロパティのオプション

AUTOUIC プロパティには、以下のオプションが用意されています。

  • ON: .ui ファイルを自動的に C++ ソースコードに変換します。
  • OFF: .ui ファイルを自動的に変換しません。
  • <path to uic>: uic コマンドのパスを指定します。デフォルトでは、CMake は Qt のインストールディレクトリにある uic コマンドを使用します。

AUTOUIC プロパティの例

以下の例は、AUTOUIC プロパティを使用して、MyApp ターゲットに関連する .ui ファイルをどのように変換するかを示しています。

set_target_properties(MyApp PROPERTIES
  AUTOUIC ON
  AUTOUIC_OPTIONS "-o ${CMAKE_CURRENT_BINARY_DIR}"
  )

上記の設定により、MyApp ターゲットに関連するすべての .ui ファイルは、CMAKE_CURRENT_BINARY_DIR ディレクトリに C++ ソースコードファイルとして生成されます。

AUTOUIC プロパティのヒント

  • AUTOUIC プロパティは、Qt の GUI アプリケーション開発において非常に役立ちます。
  • AUTOUIC プロパティを使用すると、.ui ファイルの管理とビルドを簡略化できます。
  • AUTOUIC プロパティの詳細については、CMake のドキュメントを参照してください。


CMake の AUTOUIC プロパティを使用したサンプルコード

# プロジェクトの名前
project(MyApp)

# Qt のライブラリを検索
find_package(Qt5 REQUIRED COMPONENTS Core Widgets)

# メインウィンドウの UI ファイル
set(MAIN_UI_FILE mainwindow.ui)

# メインウィンドウのソースコードファイル
set(MAIN_SRC_FILE mainwindow.cpp)

# メインウィンドウの C++ ソースコードを生成
add_custom_command(
  TARGET MyApp
  POST_BUILD
  COMMAND ${CMAKE_COMMAND} -E cmake_qt_compile_ui ${MAIN_UI_FILE} ${MAIN_SRC_FILE})

# ターゲットの追加
add_executable(MyApp ${MAIN_SRC_FILE})

# Qt のライブラリをリンク
target_link_libraries(MyApp Qt5::Core Qt5::Widgets)

上記コードは、mainwindow.ui という UI ファイルを mainwindow.cpp という C++ ソースコードファイルに変換し、MyApp というターゲットとしてビルドします。

# プロジェクトの名前
project(MyApp)

# Qt のライブラリを検索
find_package(Qt5 REQUIRED COMPONENTS Core Widgets)

# すべての UI ファイルを C++ ソースコードに変換
foreach(ui_file IN *.ui)
  set(ui_src_file ${ui_file}.cpp)
  add_custom_command(
    TARGET MyApp
    POST_BUILD
    COMMAND ${CMAKE_COMMAND} -E cmake_qt_compile_ui ${ui_file} ${ui_src_file})
  list(APPEND UI_SRC_FILES ${ui_src_file})
endforeach()

# ターゲットの追加
add_executable(MyApp ${UI_SRC_FILES})

# Qt のライブラリをリンク
target_link_libraries(MyApp Qt5::Core Qt5::Widgets)

上記コードは、ディレクトリ内のすべての .ui ファイルを C++ ソースコードファイルに変換し、MyApp というターゲットとしてビルドします。

# プロジェクトの名前
project(MyApp)

# Qt のライブラリを検索
find_package(Qt5 REQUIRED COMPONENTS Core Widgets)

# UI ファイルとソースコードファイルのペア
set(UI_SRC_PAIRS
  mainwindow.ui mainwindow.cpp
  dialog.ui dialog.cpp)

# すべての UI ファイルを C++ ソースコードに変換
foreach(ui_src_pair IN ${UI_SRC_PAIRS})
  set(ui_file ${ui_src_pair}.ui)
  set(ui_src_file ${ui_src_pair}.cpp)
  add_custom_command(
    TARGET MyApp
    POST_BUILD
    COMMAND ${CMAKE_COMMAND} -E cmake_qt_compile_ui ${ui_file} ${ui_src_file})
  list(APPEND UI_SRC_FILES ${ui_src_file})
endforeach()

# ターゲットの追加
add_executable(MyApp ${UI_SRC_FILES})

# Qt のライブラリをリンク
target_link_libraries(MyApp Qt5::Core Qt5::Widgets)

上記コードは、UI_SRC_PAIRS リストに指定された UI ファイルとソースコードファイルのペアを処理し、C++ ソースコードファイルに変換してビルドします。

これらのサンプルコードは、AUTOUIC プロパティを使用して Qt の .ui ファイルを C++ ソースコードに変換する方法を理解するのに役立ちます。



CMake の AUTOUIC プロパティ以外の Qt UI ファイル変換方法

Qt Designer は、Qt の GUI アプリケーション開発のための公式な UI デザイナーです。Qt Designer を使用すると、UI ファイルを視覚的にデザインし、C++ ソースコードを自動的に生成することができます。

qmake を使用

qmake は、Qt のプロジェクト管理ツールです。qmake を使用して、.ui ファイルを C++ ソースコードに変換することができます。

手動で変換

.ui ファイルは、XML 形式で記述されています。そのため、XML エディタを使用して、.ui ファイルを手動で C++ ソースコードに変換することができます。

それぞれの方法の詳細

Qt Designer を使用

  • Qt Designer を起動します。
  • 新しいプロジェクトを作成します。
  • UI ファイルをデザインします。
  • "ファイル" メニューから "コードの生成" を選択します。
  • 生成された C++ ソースコードファイルをプロジェクトに追加します。

qmake を使用

  • コマンドプロンプトを開きます。
  • プロジェクトディレクトリに移動します。
  • 以下のコマンドを実行します。
qmake -o Makefile mainwindow.ui

上記コマンドは、mainwindow.ui ファイルを mainwindow.cpp という C++ ソースコードファイルに変換し、Makefile という Makefile を生成します。

手動で変換

  • .ui ファイルを XML エディタで開きます。
  • .ui ファイルの内容を C++ ソースコードに変換します。

それぞれの方法の比較

方法メリットデメリット
Qt Designer視覚的に UI ファイルをデザインできるC++ ソースコードの編集が難しい
qmake簡単なコマンドで変換できる生成される C++ ソースコードが冗長になることがある
手動で変換細かい制御ができる時間と労力がかかる



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