CMakeでプロジェクトディレクトリを基準としたパスを使用する方法

2024-04-12

CMakeポリシーCMP0021は、ターゲットプロパティINCLUDE_DIRECTORIESで相対パスを使用する際の動作を制御します。このポリシーは、CMake 2.8で導入され、CMake 3.29で非推奨になりました。

旧動作 (CMake 2.8以前)

このポリシーが設定されていない場合、CMakeはINCLUDE_DIRECTORIESで指定された相対パスを解釈し、現在のワーキングディレクトリを基準としたパスとして処理します。

新動作 (CMake 3.29以降)

このポリシーが設定されている場合、CMakeはINCLUDE_DIRECTORIESで指定された相対パスを解釈せず、そのまま処理します。これは、プロジェクトディレクトリを基準としたパスとして解釈されることを意味します。

設定方法

このポリシーを設定するには、CMakeLists.txtファイルで以下のコマンドを使用します。

cmake_policy(SET CMP0021 NEW)

非推奨理由

相対パスを使用することは、移植性の問題を引き起こす可能性があるため、非推奨になりました。プロジェクトディレクトリを基準とした絶対パスを使用することを推奨します。

代替手段

INCLUDE_DIRECTORIESで相対パスを使用する代わりに、以下の方法を使用することができます。

  • プロジェクトディレクトリを基準とした絶対パスを使用する
  • CMAKE_CURRENT_SOURCE_DIR変数を使用して、現在のソースディレクトリを基準としたパスを生成する
  • CMAKE_MODULE_PATH変数を使用して、モジュールディレクトリを基準としたパスを生成する

CMakeポリシーCMP0021の詳細については、以下のドキュメントを参照してください。

以下の例では、INCLUDE_DIRECTORIESで相対パスを使用する方法と、プロジェクトディレクトリを基準とした絶対パスを使用する方法を示します。

相対パスを使用する場合

cmake_minimum_required(VERSION 2.8)

project(myproject)

include_directories(include)

この場合、includeディレクトリは現在のワーキングディレクトリ内に存在する必要があります。

プロジェクトディレクトリを基準とした絶対パスを使用する場合

cmake_minimum_required(VERSION 2.8)

project(myproject)

get_property(project_dir DIRECTORY ${PROJECT_SOURCE_DIR})

include_directories(${project_dir}/include)

この場合、includeディレクトリはプロジェクトディレクトリ内に存在する必要があります。

CMakeポリシーCMP0021は、INCLUDE_DIRECTORIESで相対パスを使用する際の動作を制御する非推奨のポリシーです。相対パスを使用する代わりに、プロジェクトディレクトリを基準とした絶対パスを使用することを推奨します。



注意事項

これらのサンプルコードは、あくまでも参考情報として提供されています。コードを実行する前に、必ずコードを理解し、必要に応じて変更してください。

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