【完全解説】CMakeモジュールFindPHP4でPHP4を使えるようにする

2024-04-04

CMake モジュール FindPHP4 の解説

FindPHP4 は、CMake のモジュールの一つで、システム上に PHP4 がインストールされているかどうかを検知し、必要な情報を設定するものです。これにより、PHP4 を利用するプロジェクトのビルドを容易にすることができます。

FindPHP4 が行う処理

FindPHP4 は、以下の処理を行います。

  • PHP4 のヘッダーファイル php.h の検索
  • PHP4 の実行ファイル php4 の検索
  • PHP4 のライブラリの検索
  • 検索結果に基づいて、以下の変数を設定
    • PHP4_INCLUDE_PATH: php.h の存在するパス
    • PHP4_EXECUTABLE: php4 の実行ファイルのフルパス
    • PHP4_LIBRARY: PHP4 のライブラリのフルパス

FindPHP4 を使用する方法は、以下の通りです。

  1. CMakeLists.txt ファイルに find_package コマンドを追加します。
find_package(PHP4 REQUIRED)
  1. 必要に応じて、PHP4_INCLUDE_PATHPHP4_EXECUTABLEPHP4_LIBRARY などの変数を使用します。
# PHP4 のヘッダーファイルをインクルード
# include_directories(${PHP4_INCLUDE_PATH})

# PHP4 の実行ファイルを使用してプログラムを実行
# add_executable(my_program main.cpp)
# target_link_libraries(my_program ${PHP4_LIBRARY})

FindPHP4 のオプション

FindPHP4 は、いくつかのオプションを指定することができます。

  • PHP4_ROOT_DIR: PHP4 のインストールディレクトリを指定
  • PHP4_INCLUDE_DIR: PHP4 のヘッダーファイルの検索パスを指定
  • PHP4_LIBRARY_DIR: PHP4 のライブラリの検索パスを指定

これらのオプションは、find_package コマンドの後に cmake_policy コマンドを使用して設定することができます。

find_package(PHP4 REQUIRED)
cmake_policy(SET CMP0048 NEW)
set(PHP4_ROOT_DIR /usr/local/php4)

FindPHP4 の注意事項

FindPHP4 は、デフォルトではシステム上の標準的な PHP4 インストールを検知します。異なるバージョンの PHP4 を使用したい場合は、PHP4_ROOT_DIR オプションを使用してインストールディレクトリを指定する必要があります。

また、FindPHP4 はすべてのシステムで動作するとは限りません。必要に応じて、FindPHP4 のソースコードを修正する必要があるかもしれません。

補足

  • 上記の解説は、CMake バージョン 3.15 を基にしています。
  • FindPHP4 は、CMake バージョン 3.6 以降で利用可能です。
  • より詳細な情報は、CMake の公式ドキュメントを参照してください。


FindPHP4 を使用したサンプルコード

シンプルなサンプル

find_package(PHP4 REQUIRED)

# PHP4 のヘッダーファイルをインクルード
include_directories(${PHP4_INCLUDE_PATH})

# PHP4 の実行ファイルを使用してプログラムを実行
add_executable(my_program main.cpp)
target_link_libraries(my_program ${PHP4_LIBRARY})

PHP4 のバージョンを指定する

find_package(PHP4 REQUIRED)

if(PHP4_VERSION VERSION_LESS "4.3.0")
  message(FATAL_ERROR "PHP 4.3.0 以上が必要です")
endif()

# PHP4 のヘッダーファイルをインクルード
include_directories(${PHP4_INCLUDE_PATH})

# PHP4 の実行ファイルを使用してプログラムを実行
add_executable(my_program main.cpp)
target_link_libraries(my_program ${PHP4_LIBRARY})

異なるバージョンの PHP4 を使用

find_package(PHP4 REQUIRED)

if(PHP4_VERSION VERSION_EQUAL "4.2.0")
  # PHP 4.2.0 の場合の処理
elseif(PHP4_VERSION VERSION_EQUAL "4.3.0")
  # PHP 4.3.0 の場合の処理
else()
  message(FATAL_ERROR "サポートされていない PHP バージョン")
endif()

# PHP4 のヘッダーファイルをインクルード
include_directories(${PHP4_INCLUDE_PATH})

# PHP4 の実行ファイルを使用してプログラムを実行
add_executable(my_program main.cpp)
target_link_libraries(my_program ${PHP4_LIBRARY})

FindPHP4 のオプションを使用

find_package(PHP4 REQUIRED
  PHP4_ROOT_DIR /usr/local/php4
  PHP4_INCLUDE_DIR /usr/local/php4/include
  PHP4_LIBRARY_DIR /usr/local/php4/lib)

# PHP4 のヘッダーファイルをインクルード
include_directories(${PHP4_INCLUDE_PATH})

# PHP4 の実行ファイルを使用してプログラムを実行
add_executable(my_program main.cpp)
target_link_libraries(my_program ${PHP4_LIBRARY})


FindPHP4 以外の方法

手動で設定

以下の変数を手動で設定することで、PHP4 を利用するプロジェクトをビルドすることができます。

これらの変数の値は、システムの環境設定によって異なります。

CMake のカスタムモジュールを使用

FindPHP4 の機能に満足できない場合は、CMake のカスタムモジュールを作成することができます。

カスタムモジュールは、CMake のスクリプトファイルで、FindPHP4 と同様に、システム上に PHP4 がインストールされているかどうかを検知し、必要な情報を設定することができます。

サードパーティ製のツールを使用

CMake 以外にも、システム上に PHP4 がインストールされているかどうかを検知し、必要な情報を設定するツールがいくつか存在します。

これらのツールは、CMake よりも簡単に PHP4 を利用するプロジェクトをビルドできる場合があります。

  • プロジェクトの複雑性
  • 使用している CMake のバージョン
  • システム環境

FindPHP4 は、最も簡単で汎用性の高い方法です。しかし、プロジェクトの要件によっては、他の方法の方が適している場合があります。

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