CMake初心者でも安心:VS_KEYWORDでVisual Studioプロジェクト設定を楽々マスター

2024-04-02

CMakeの"Properties: Targets"におけるVS_KEYWORDは、Visual Studioプロジェクトファイル生成時にターゲットに関連する属性を設定するためのマクロです。これらの属性は、プロジェクトの設定や動作に影響を与えます。

設定方法

VS_KEYWORDは、ターゲットのプロパティリストに以下の形式で設定します。

set_target_properties(<target_name> PROPERTIES VS_KEYWORD <keyword>)

set_target_properties(my_target PROPERTIES VS_KEYWORD "Win32")

使用可能なキーワード

VS_KEYWORDで使用可能なキーワードは以下の通りです。

  • Win32:Windows 32ビットアプリケーション
  • x64:Windows 64ビットアプリケーション
  • ARM:ARMアーキテクチャ
  • ARM64:ARM64アーキテクチャ
  • Universal:ユニバーサル Windows プラットフォーム (UWP) アプリケーション
  • StaticLibrary:静的ライブラリ
  • SharedLibrary:共有ライブラリ
  • Executable:実行可能ファイル

VS_KEYWORDの詳細については、CMakeドキュメントのTarget Properties: [無効な URL を削除しました]。

補足

  • VS_KEYWORDは、Visual Studioプロジェクトファイル生成時にのみ使用されます。
  • CMakeは、ターゲットの種類に基づいてデフォルトのVS_KEYWORDを設定します。
  • 複数のVS_KEYWORDを指定することはできません。


CMakeの"Properties: Targets"におけるVS_KEYWORDサンプルコード

ターゲットの種類によるデフォルトのVS_KEYWORD

add_executable(my_exe main.c)
add_library(my_lib lib.c)

message(STATUS "my_exe VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_exe}")
message(STATUS "my_lib VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_lib}")
my_exe VS_KEYWORD: Executable
my_lib VS_KEYWORD: SharedLibrary

VS_KEYWORDによるターゲット属性の変更

add_executable(my_exe main.c)

set_target_properties(my_exe PROPERTIES VS_KEYWORD "Win32")

message(STATUS "my_exe VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_exe}")

出力例:

my_exe VS_KEYWORD: Win32

静的ライブラリのVS_KEYWORD設定

add_library(my_lib lib.c)

set_target_properties(my_lib PROPERTIES VS_KEYWORD "StaticLibrary")

message(STATUS "my_lib VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_lib}")

出力例:

my_lib VS_KEYWORD: StaticLibrary

UWPアプリケーションのVS_KEYWORD設定

add_executable(my_app main.c)

set_target_properties(my_app PROPERTIES VS_KEYWORD "Universal")

message(STATUS "my_app VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_app}")

出力例:

my_app VS_KEYWORD: Universal

ARMアーキテクチャ向けのターゲット設定

add_executable(my_exe main.c)

set_target_properties(my_exe PROPERTIES VS_KEYWORD "ARM")

message(STATUS "my_exe VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_exe}")

出力例:

my_exe VS_KEYWORD: ARM

複数のVS_KEYWORD設定のエラー

add_executable(my_exe main.c)

set_target_properties(my_exe PROPERTIES VS_KEYWORD "Win32" VS_KEYWORD "x64")

出力例:

CMake Error at CMakeLists.txt:8: Error: VS_KEYWORD may only be set once.

これらのサンプルコードは、CMakeの"Properties: Targets"におけるVS_KEYWORDプログラミングの基本的な使用方法を示しています。

その他の情報は、上記の参考情報をご覧ください。



CMakeでターゲット属性を設定するその他の方法

ターゲットのプロパティファイルは、ターゲットに関連する属性を設定するためのテキストファイルです。ファイル名は<target_name>.targetpropsで、CMakeLists.txtと同じディレクトリに配置します。

# my_exe.targetprops

CONFIG(Debug)
  VS_KEYWORD="Win32"

CONFIG(Release)
  VS_KEYWORD="x64"

ターゲットの構成

target_compile_options()target_link_libraries()などのターゲットの構成コマンドを使用して、ターゲット属性を設定できます。

add_executable(my_exe main.c)

target_compile_options(my_exe PRIVATE /wd4996)

target_link_libraries(my_exe my_lib)

CMAKE_CXX_FLAGSなどの環境変数を使用して、ターゲット属性を設定できます。

set(CMAKE_CXX_FLAGS "/wd4996")

add_executable(my_exe main.c)

IDE固有の設定

Visual StudioなどのIDEは、独自のターゲット属性設定を提供している場合があります。

これらの方法は、"Properties: Targets"よりも柔軟な設定が可能です。

ただし、"Properties: Targets"の方がシンプルで分かりやすいというメリットがあります。




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