CMakeのCMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC変数でXcodeのGuard Mallocを徹底解説

2024-04-02

CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC は、CMake の "Variables" における変数で、Xcode プロジェクトで生成されるスキームの "Diagnostics" セクションにおける "Guard Malloc" オプションを制御します。

詳細

  • デフォルト値: OFF
  • 有効な値:
    • ON: Guard Malloc を有効にする
    • OFF: Guard Malloc を無効にする

説明

Guard Malloc は、メモリ割り当ての誤りを検出する Xcode の機能です。有効にすると、メモリ割り当ての問題が発生した場合に、プログラムがクラッシュしてデバッガが起動します。

この変数を ON に設定すると、生成される Xcode スキームの "Diagnostics" セクションに "Guard Malloc" オプションが追加され、デフォルトで有効になります。

set(CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC ON)

このコードは、生成される Xcode スキームの "Diagnostics" セクションで "Guard Malloc" オプションを有効にします。

補足

  • この変数は、Xcode プロジェクトのみで使用できます。


CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC 変数を使ったサンプルコード

set(CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC ON)

project(MyProject)

add_executable(my_app main.cpp)

target_link_libraries(my_app "-framework Cocoa")

set_target_properties(my_app PROPERTIES
  XCODE_ATTRIBUTE_GCC_OPTIMIZATION_LEVEL "O2"
  XCODE_ATTRIBUTE_GCC_SYMBOLS_PRIVATE_EXTERN "YES"
)

このコードは、my_app という名前のターゲットを作成し、main.cpp ファイルをソースコードとして使用します。また、-framework Cocoa というフレームワークをリンクします。

さらに、XCODE_ATTRIBUTE_GCC_OPTIMIZATION_LEVELXCODE_ATTRIBUTE_GCC_SYMBOLS_PRIVATE_EXTERN という属性を設定します。

例 2: Guard Malloc を無効にする

set(CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC OFF)

project(MyProject)

add_executable(my_app main.cpp)

target_link_libraries(my_app "-framework Cocoa")

set_target_properties(my_app PROPERTIES
  XCODE_ATTRIBUTE_GCC_OPTIMIZATION_LEVEL "O2"
  XCODE_ATTRIBUTE_GCC_SYMBOLS_PRIVATE_EXTERN "YES"
)

このコードは、例 1 と同じコードですが、CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC 変数を OFF に設定しています。

この設定により、生成される Xcode スキームでは "Guard Malloc" オプションが無効になります。

例 3: 条件付きで Guard Malloc を有効にする

if(CMAKE_BUILD_TYPE MATCHES "Debug")
  set(CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC ON)
else()
  set(CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC OFF)
endif()

project(MyProject)

add_executable(my_app main.cpp)

target_link_libraries(my_app "-framework Cocoa")

set_target_properties(my_app PROPERTIES
  XCODE_ATTRIBUTE_GCC_OPTIMIZATION_LEVEL "O2"
  XCODE_ATTRIBUTE_GCC_SYMBOLS_PRIVATE_EXTERN "YES"
)

このコードは、CMAKE_BUILD_TYPE が "Debug" の場合のみ Guard Malloc オプションを有効にします。

補足

これらのサンプルコードは、CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC 変数の使い方を示すものです。

実際のコードでは、プロジェクトの要件に合わせて変数を設定してください。



Xcode プロジェクト設定

  1. Xcode でプロジェクトを開きます。
  2. プロジェクトナビゲータでターゲットを選択します。
  3. "ビルド" タブを選択します。
  4. "診断" セクションで "Guard Malloc" オプションを有効にします。

xcconfig ファイル

  1. xcconfig ファイルを作成します。
  2. ファイルに以下の行を追加します:
CLANG_CXX_FLAGS = -fsanitize=undefined
  1. Xcode プロジェクトで xcconfig ファイルを指定します。

コード

  1. ソースコードに以下のコードを追加します:
#include <sanitizer/undefined.h>

int main() {
  int *ptr = nullptr;
  *ptr = 10; // This will cause a crash with Guard Malloc enabled.
  return 0;
}

環境変数

  1. ASAN_OPTIONS 環境変数を設定します:
export ASAN_OPTIONS=detect_leaks=1
  1. Xcode でプロジェクトをビルドして実行します。

CMAKE_XCODE_SCHEME_GUARD_MALLOC 変数は、Xcode プロジェクトで Guard Malloc を有効にする簡単な方法です。

ただし、他の方法もいくつかありますので、プロジェクトの要件に合わせて最適な方法を選択してください。




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