C++/CLI プログラミング入門 - CMake の "Properties: Targets" における "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME"

2024-04-02

CMake の "Properties: Targets" における "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プログラミング解説

"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" は、CMake の "Properties: Targets" におけるターゲットプロパティの一つで、C++/CLI サポートを有効にする際に使用されます。C++/CLI は、C++ と .NET Framework の機能を組み合わせる言語仕様です。この解説では、"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" の設定方法と、設定による影響について詳しく説明します。

設定方法

"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" は、以下の方法で設定できます。

  • CMakeLists.txt ファイル
set_target_properties(my_target PROPERTIES
  COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)
  • CMake GUI
  1. ターゲットを選択
  2. "Properties" タブを開く
  3. "Configuration" で "Debug" または "Release" を選択
  4. "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティを見つけて "true" に設定

設定値と影響

"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティには、以下の値を設定できます。

  • 空("") (デフォルト): C++/CLI サポートは無効
  • "true": C++/CLI サポートを有効化
  • "false": C++/CLI サポートを無効化

設定の影響

"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティを設定すると、以下の影響があります。

  • C++/CLI コンパイラフラグの追加: C++/CLI サポートを有効にすると、C++/CLI コンパイラフラグが追加されます。
  • リンカオプションの追加: C++/CLI サポートを有効にすると、.NET Framework との互換性のためにリンカオプションが追加されます。
  • 生成されるファイル名の変更: C++/CLI サポートを有効にすると、生成されるファイル名の拡張子が ".exe" から ".dll" に変更されます。

C++/CLI サポートの注意事項

  • C++/CLI は、Windows プラットフォームでのみサポートされます。
  • C++/CLI を使用するには、.NET Framework がインストールされている必要があります。
  • C++/CLI と標準 C++ の混在コードは、注意が必要です。

"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティに関する質問や不明点は、お気軽にコメントしてください。



CMake の "Properties: Targets" における "COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プログラミングサンプルコード

#include <iostream>

using namespace System;

int main()
{
  Console::WriteLine("Hello, world!");
  return 0;
}

CMakeLists.txt:

cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(my_project)

set_target_properties(my_project PROPERTIES
  COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)

add_executable(my_project main.cpp)

C++/CLI と標準 C++ の混在コード

#include <iostream>

using namespace System;

extern "C" int my_c_function();

int main()
{
  Console::WriteLine("Hello, world!");
  my_c_function();
  return 0;
}

my_c.c:

int my_c_function()
{
  std::cout << "Hello from C!" << std::endl;
  return 0;
}

CMakeLists.txt:

cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(my_project)

set_target_properties(my_project PROPERTIES
  COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)

add_executable(my_project main.cpp my_c.c)

.NET Framework ライブラリの使用

#include <iostream>

using namespace System;

using namespace System::Drawing;

int main()
{
  Console::WriteLine("Hello, world!");

  // Create a Bitmap object.
  Bitmap^ bitmap = gcnew Bitmap(100, 100);

  // Draw a red rectangle.
  Graphics^ graphics = bitmap->CreateGraphics();
  graphics->FillRectangle(Brushes::Red, 0, 0, 100, 100);

  // Save the bitmap to a file.
  bitmap->Save("my_bitmap.png");

  return 0;
}

CMakeLists.txt:

cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(my_project)

set_target_properties(my_project PROPERTIES
  COMMON_LANGUAGE_RUNTIME "true"
)

add_executable(my_project main.cpp)

# Link with the System.Drawing library.
target_link_libraries(my_project System.Drawing)

詳細なサンプルコード

詳細は、以下のサンプルコードリポジトリを参照してください。

"COMMON_LANGUAGE_RUNTIME" プロパティに関する質問や不明点は、お気軽にコメントしてください。



CMake で C++/CLI を使用するその他の方法

C++/CLI プロジェクトタイプを使用する

CMake は、C++/CLI プロジェクト用の特別なプロジェクトタイプを提供しています。このプロジェクトタイプを使用すると、C++/CLI サポートを有効にするための設定が自動的に行われます。

CMakeLists.txt:

cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(my_project CXX)

set(CMAKE_CXX_STANDARD 17)

add_executable(my_project main.cpp)

target_link_libraries(my_project System.Drawing)

"add_custom_command" コマンドを使用して、C++/CLI コンパイラを直接呼び出すことができます。

cmake_minimum_required(VERSION 3.10)

project(my_project)

set(CMAKE_CXX_STANDARD 17)

add_executable(my_project main.cpp)

add_custom_command(
  TARGET my_project
  POST_BUILD
  COMMAND cl /nologo /LD /Fe$



CMake の if() コマンド: デバッグとトラブルシューティング

構文条件式if() コマンドの引数には、条件式を指定します。条件式は、以下のいずれかの形式で記述できます。変数の比較: <variable> <operator> <value>コマンドの存在チェック: COMMAND <command-name>



CMakeの"Commands"における"fltk_wrap_ui()"プログラミングを徹底解説!

この解説では、CMakeの"Commands"における"fltk_wrap_ui()"プログラミングについて、分かりやすく説明します。"fltk_wrap_ui()"は、CMakeでFLTK GUIアプリケーションをビルドするために使用されるマクロです。このマクロは、FLTK GUI定義ファイルをC++コードに変換し、プロジェクトに組み込みます。


CMake include() で効率的なビルドを実現

include() は CMake の重要なコマンドの一つで、他の CMake ファイルやモジュールを読み込むために使用されます。 これにより、コードを分割し、再利用性と保守性を向上させることができます。機能他の CMake ファイルを読み込んで、その中のコマンドを実行する


CMake try_compile() を使って特定のライブラリがインストールされているかどうかを確認する方法

try_compile() は、CMake の強力なコマンドの一つで、コードを実際にコンパイルすることなく、コンパイルが成功するかどうかを確認することができます。これは、特定のコンパイラやオプションがシステム上で使用可能かどうかをテストしたり、コードの移植性を検証したりする際に非常に便利です。


C++標準ライブラリ、テンプレートエンジン、シェルスクリプト... string()コマンドの代替方法を徹底比較

CMakeのstring()コマンドは、文字列処理を行うための強力なツールです。C++のstd::stringのような機能に加え、CMake特有の便利な機能も備えています。主な機能文字列の連結、分割、置換、比較大文字・小文字変換部分文字列の抽出



CMakeにおけるCMAKE_AUTOMOC_RELAXED_MODEの詳細解説

CMAKE_AUTOMOC_RELAXED_MODE は、CMakeにおける特殊な変数です。これは、Qtのメタオブジェクトコンパイラ(moc)の動作を制御するために使用されます。デフォルトでは、mocは厳格なモードで動作し、公式ドキュメントに記載されている規則に厳密に従います。一方、CMAKE_AUTOMOC_RELAXED_MODE を有効にすると、mocはより寛容なモードで動作し、規則から多少逸脱した入力を受け入れられるようになります。


CMakeLists.txtファイルにおけるCMAKE_LANG_FLAGSのサンプルコード

CMAKE_LANG_FLAGS は、CMake でビルドされる全ての言語に適用されるコンパイルオプションを設定するための変数です。この変数に設定されたオプションは、全てのソースファイルのコンパイル時にデフォルトとして適用されます。設定方法


FindOpenSSL 以外の方法でOpenSSLを検出する方法

FindOpenSSL は、CMake プロジェクトで OpenSSL ライブラリを検出するためのモジュールです。これは、OpenSSL ヘッダーファイルとライブラリファイルの場所を自動的に特定し、プロジェクトで使用できるように設定します。


CMake の Variables における CTEST_SUBMIT_URL の詳細解説

CTEST_SUBMIT_URL は、テスト実行後にテスト結果をアップロードする URL を指定します。この変数を設定することで、以下の利点が得られます。テスト結果を集中管理し、簡単に閲覧できるテスト結果を分析し、コード品質を向上させるテスト結果に基づいて、自動的にビルドやデプロイを行う


CMakeにおけるVS_WINRT_COMPONENTを使用したサンプルコード

"VS_WINRT_COMPONENT"は、CMakeでWindows向けRTコンポーネントをビルドする際に使用するプロパティです。このプロパティを設定することで、Visual Studioソリューションファイル (.sln) とプロジェクトファイル (.vcxproj) の生成に必要な情報を提供できます。