FindOpenSSL 以外の方法でOpenSSLを検出する方法
CMake Modules: FindOpenSSL 詳細解説
FindOpenSSL
は、CMake プロジェクトで OpenSSL ライブラリを検出するためのモジュールです。これは、OpenSSL ヘッダーファイルとライブラリファイルの場所を自動的に特定し、プロジェクトで使用できるように設定します。
仕組み
FindOpenSSL
は、以下の手順で動作します。
- システムパスとデフォルトのインストール場所に OpenSSL ライブラリを検索します。
OPENSSL_ROOT_DIR
変数が設定されている場合は、そのディレクトリを検索します。pkg-config
ユーティリティが利用可能な場合は、それを利用して OpenSSL の情報を取得します。- 上記のいずれの方法でも OpenSSL が見つからなかった場合は、エラーメッセージを表示します。
使い方
FindOpenSSL
を使用する方法は以下の通りです。
- CMakeLists.txt ファイルに以下のコードを追加します。
find_package(OpenSSL REQUIRED)
OpenSSL_FOUND
変数がTRUE
の場合は、OpenSSL が見つかったことを意味します。OpenSSL_INCLUDE_DIR
変数は、OpenSSL ヘッダーファイルの場所を指します。OpenSSL_LIBRARIES
変数は、OpenSSL ライブラリファイルへのパスをリストします。
詳細オプション
FindOpenSSL
には、以下の詳細オプションがあります。
OpenSSL_VERSION_STRING
: 探している OpenSSL のバージョンを指定します。OpenSSL_USE_STATIC_LIBS
: 静的ライブラリを使用することを指定します。OpenSSL_USE_PKG_CONFIG
:pkg-config
ユーティリティを使用することを指定します。
補足
FindOpenSSL
は、多くの CMake プロジェクトで広く使用されています。FindOpenSSL
は、OpenSSL のバージョン 1.0.0 以降をサポートしています。FindOpenSSL
は、Windows、Mac OS X、Linux などの多くのプラットフォームで動作します。FindOpenSSL
は、CMake バージョン 3.2 以降で利用可能です。
例
以下の例は、FindOpenSSL
を使用して OpenSSL ライブラリを検出する方法を示しています。
find_package(OpenSSL REQUIRED)
if(OpenSSL_FOUND)
message(STATUS "OpenSSL version: ${OpenSSL_VERSION}")
message(STATUS "OpenSSL include dir: ${OpenSSL_INCLUDE_DIR}")
message(STATUS "OpenSSL library dir: ${OpenSSL_LIBRARY_DIR}")
# Use OpenSSL in your project
add_executable(my_app main.cpp)
target_link_libraries(my_app OpenSSL::ssl OpenSSL::crypto)
else()
message(FATAL_ERROR "OpenSSL not found")
endif()
FindOpenSSL
に関する質問があれば、お気軽に聞いてください。
この情報は参考用であり、予告なく変更される場合があります。
CMake Modules: FindOpenSSL サンプルコード集
このページでは、FindOpenSSL
モジュールを使用した様々なサンプルコードを紹介します。これらのサンプルコードは、FindOpenSSL
の使い方を理解し、さまざまな状況でどのように使用できるかを示すために用意されています。
- 基本的な使い方
find_package(OpenSSL REQUIRED)
if(OpenSSL_FOUND)
message(STATUS "OpenSSL version: ${OpenSSL_VERSION}")
message(STATUS "OpenSSL include dir: ${OpenSSL_INCLUDE_DIR}")
message(STATUS "OpenSSL library dir: ${OpenSSL_LIBRARY_DIR}")
# Use OpenSSL in your project
add_executable(my_app main.cpp)
target_link_libraries(my_app OpenSSL::ssl OpenSSL::crypto)
else()
message(FATAL_ERROR "OpenSSL not found")
endif()
- 特定のバージョンの OpenSSL を探す
find_package(OpenSSL REQUIRED
VERSION 1.1.1)
if(OpenSSL_FOUND)
message(STATUS "OpenSSL version: ${OpenSSL_VERSION}")
# ...
else()
message(FATAL_ERROR "OpenSSL version 1.1.1 not found")
endif()
- 静的ライブラリを使用する
find_package(OpenSSL REQUIRED
USE_STATIC_LIBS)
if(OpenSSL_FOUND)
message(STATUS "OpenSSL version: ${OpenSSL_VERSION}")
# ...
else()
message(FATAL_ERROR "OpenSSL not found")
endif()
- pkg-config ユーティリティを使用する
find_package(OpenSSL REQUIRED
USE_PKG_CONFIG)
if(OpenSSL_FOUND)
message(STATUS "OpenSSL version: ${OpenSSL_VERSION}")
# ...
else()
message(FATAL_ERROR "OpenSSL not found")
endif()
- OpenSSL の設定をカスタマイズする
set(CMAKE_MODULE_PATH ${CMAKE_MODULE_PATH} "/path/to/custom/modules")
find_package(OpenSSL REQUIRED
CUSTOM_MODULE_PATH)
if(OpenSSL_FOUND)
message(STATUS "OpenSSL version: ${OpenSSL_VERSION}")
# ...
else()
message(FATAL_ERROR "OpenSSL not found")
endif()
補足
- これらのサンプルコードは、さまざまな状況で
FindOpenSSL
を使用する方法を示すためのものです。 - 実際のプロジェクトでは、これらのサンプルコードを必要に応じて変更する必要があります。
この情報は参考用であり、予告なく変更される場合があります。
CMakeでOpenSSLを検出するその他の方法
手動で設定する
set(OPENSSL_INCLUDE_DIR "/path/to/openssl/include")
set(OPENSSL_LIBRARIES "/path/to/openssl/lib/libssl.so;/path/to/openssl/lib/libcrypto.so")
# Use OpenSSL in your project
add_executable(my_app main.cpp)
target_link_libraries(my_app ${OPENSSL_LIBRARIES})
注意:
- この方法は、OpenSSLのインストール場所が分かっている場合にのみ使用できます。
- パス設定が間違っていると、ビルドエラーが発生します。
pkg-config ユーティリティを使用する
find_package(PkgConfig REQUIRED)
pkg_check_modules(OPENSSL REQUIRED libssl libcrypto)
# Use OpenSSL in your project
add_executable(my_app main.cpp)
target_link_libraries(my_app ${OPENSSL_LIBRARIES})
注意:
pkg-config
ユーティリティがインストールされている必要があります。- OpenSSLが
pkg-config
で登録されている必要があります。
これらのツールを使用して、OpenSSLをダウンロード、ビルド、インストールし、CMakeプロジェクトで使用することができます。
補足
- 上記の方法のどれを選択するかは、プロジェクトの要件と環境によって異なります。
FindOpenSSL
モジュールは、最も簡単で汎用的な方法です。- 手動設定は、最も柔軟な方法ですが、最も複雑でもあります。
pkg-config
ユーティリティを使用する方法は、最も簡単な方法の一つですが、pkg-config
が必要です。- 外部スクリプトを使用する方法は、最も複雑な方法ですが、最も多くの機能を提供します。
この情報は参考用であり、予告なく変更される場合があります。
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