FindRTIモジュール vs 手動設定:CMakeでRTIを使う際の比較
CMake モジュール FindRTI の解説
FindRTI
モジュールは、CMake プロジェクトで HLA 標準に準拠した RTI (Run-Time Infrastructure) を簡単に検出して利用できるようにするモジュールです。このモジュールを使用することで、プロジェクト内で RTI のインストール場所やヘッダーファイル、ライブラリを自動的に設定できます。
仕組み
FindRTI
モジュールは、以下の方法で RTI を検出します。
- 環境変数
- レジストリ
- デフォルトパス
使用方法
FindRTI
モジュールを使用するには、CMake プロジェクトの CMakeLists.txt
ファイルに以下のコードを追加する必要があります。
find_package(RTI REQUIRED)
# RTI のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${RTI_INCLUDE_DIRS})
# RTI のライブラリのリンク
link_libraries(${RTI_LIBRARIES})
オプション
FindRTI
モジュールには、以下のオプションが用意されています。
RTI_ROOT_DIR
: 検索するルートディレクトリを指定します。RTI_FIND_XXX
: 特定の RTI 実装を検索するかどうかを指定します。
FindRTI
モジュールの詳細については、以下のリソースを参照してください。
補足
FindRTI
モジュールは、CMake バージョン 3.2 以降で使用できます。- 複数の RTI 実装がインストールされている場合は、
RTI_FIND_XXX
オプションを使用して、特定の実装を選択する必要があります。 FindRTI
モジュールは、RTI のバージョンを自動的に検出することはできません。必要に応じて、手動でバージョンを指定する必要があります。
この情報は参考用であり、予告なく変更されることがあります。
FindRTIモジュールのサンプルコード
最小限のサンプルコード
find_package(RTI REQUIRED)
# RTI のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${RTI_INCLUDE_DIRS})
# RTI のライブラリのリンク
link_libraries(${RTI_LIBRARIES})
特定のRTI 実装を使用するサンプルコード
find_package(RTI REQUIRED)
# 特定の RTI 実装を検索する
find_package(rti_dds)
# RTI のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${RTI_INCLUDE_DIRS})
# RTI のライブラリのリンク
link_libraries(${RTI_LIBRARIES})
このコードは、rti_dds
モジュールを使用して、DDS 標準に準拠した RTI を検出して使用します。
検索パスを指定するサンプルコード
find_package(RTI REQUIRED)
# 検索パスを指定する
set(RTI_ROOT_DIR "/usr/local/rti")
# RTI のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${RTI_INCLUDE_DIRS})
# RTI のライブラリのリンク
link_libraries(${RTI_LIBRARIES})
このコードは、RTI_ROOT_DIR
環境変数を使用して、RTI を検索するディレクトリを指定します。
バージョンを指定するサンプルコード
find_package(RTI REQUIRED)
# バージョンを指定する
set(RTI_VERSION "10.0")
# RTI のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${RTI_INCLUDE_DIRS})
# RTI のライブラリのリンク
link_libraries(${RTI_LIBRARIES})
このコードは、RTI_VERSION
変数を使用して、RTI のバージョンを指定します。
詳細なサンプルコード
find_package(RTI REQUIRED)
# 検索パスを指定する
set(RTI_ROOT_DIR "/usr/local/rti")
# バージョンを指定する
set(RTI_VERSION "10.0")
# 特定の RTI 実装を検索する
find_package(rti_dds)
# RTI のヘッダーファイルのインクルード
include_directories(${RTI_INCLUDE_DIRS})
# RTI のライブラリのリンク
link_libraries(${RTI_LIBRARIES})
# RTI のコンポーネントを使用する
message(STATUS "Using RTI version ${RTI_VERSION}")
# RTI の機能を使用する
rti_dds_create_participant(...)
このコードは、上記のサンプルコードを組み合わせたものです。
FindRTI
モジュールは、多くの CMake プロジェクトで使用されています。FindRTI
モジュールを使用して、独自の CMake プロジェクトを作成することができます。
この情報は参考用であり、予告なく変更されることがあります。
FindRTI モジュール以外のRTI の検出方法
- 特定のバージョンの RTI を検出できない場合があります。
- 特定の RTI 実装を検出できない場合があります。
- 複雑な検索要件に対応できない場合があります。
これらの制限を克服するために、以下の方法を使用して RTI を検出することができます。
手動で設定する
- RTI のインストール場所、ヘッダーファイル、ライブラリを環境変数または CMake 変数で設定します。
- CMake プロジェクト内で、RTI のヘッダーファイルとライブラリを手動でインクルードおよびリンクします。
CMake スクリプトを作成する
FindRTI
モジュールよりも複雑な検索要件を満たす CMake スクリプトを作成します。- スクリプト内で、RTI のインストール場所、ヘッダーファイル、ライブラリを検索します。
- スクリプト内で、RTI のヘッダーファイルとライブラリを CMake プロジェクトに設定します。
サードパーティ製のツールを使用する
- RTI の検出と設定を自動化するサードパーティ製のツールを使用します。
各方法の比較
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
FindRTI モジュール | 簡単 | 制限がある |
手動設定 | 柔軟性が高い | 設定が複雑になる |
CMake スクリプト | 柔軟性が高い | スクリプト作成が必要 |
サードパーティ製ツール | 簡単 | ツールの選定が必要 |
- 必要とする RTI のバージョンと実装
- 検索要件の複雑性
- 開発者のスキルと経験
FindRTI
モジュールは、RTI を検出する最も簡単な方法ですが、いくつかの制限があります。これらの制限を克服するために、手動設定、CMake スクリプト、サードパーティ製ツールなどの方法を使用することができます。
この情報は参考用であり、予告なく変更されることがあります。
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