MariaDBのパフォーマンス分析:Information Schema PROFILINGテーブルの活用方法
MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブル:SQL文と構造を理解し、パフォーマンスを向上させる
PROFILINGテーブルは、以下の列を含む次の構造になっています。
- QUERY_ID: 実行されたSQL文に割り当てられる一意の識別番号
- SEQ: SQL文内の各ステートメントを表すシーケンス番号
- STATE: ステートメントの実行状態(開始、終了、エラーなど)
- DURATION: ステートメントの実行時間(マイクロ秒単位)
- CPU_USER: ステートメントの実行に使用されたユーザーCPU時間(マイクロ秒単位)
- MEMORY_USED: ステートメントの実行中に使用されたメモリ量(バイト単位)
- ROWS_READ: ステートメントによって読み取られた行数
- ROWS_CHANGED: ステートメントによって変更された行数
- ROWS_DELETED: ステートメントによって削除された行数
- FIRST_SEEN: ステートメントが最初に実行された日時
- QUERY: 実行されたSQL文
PROFILINGテーブルは、以下の目的で活用できます。
- パフォーマンスの問題の特定: 実行時間が長いSQL文や、大量のCPUリソースを使用するSQL文を特定できます。
- SQL文の実行計画の分析: 各ステートメントの実行時間とリソース使用量を分析することで、実行計画を改善することができます。
- インデックスの使用状況の分析: どのインデックスが頻繁に使用され、どのインデックスが使用されていないかを分析できます。
- データベースチューニング: 収集した情報に基づいて、データベースの設定やスキーマを調整することで、パフォーマンスを向上させることができます。
PROFILINGテーブルは、次の方法で利用できます。
- MySQL Workbench: MySQL WorkbenchのSchema BrowserでInformation Schemaデータベースを開き、PROFILINGテーブルを選択して、データを表示したり、クエリを実行したりすることができます。
- MySQLコマンドライン:
SELECT
ステートメントを使用して、PROFILINGテーブルからデータを取得できます。 - サードパーティ製ツール: SQL Profilerなどのサードパーティ製ツールを使用して、PROFILINGテーブルのデータを分析することができます。
MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブルは、データベースのパフォーマンスを分析し、改善するために役立つ強力なツールです。このテーブルの構造と使用方法を理解することで、SQL文のパフォーマンスの問題を特定し、解決することができます。
MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブルのサンプルコード
SELECT
QUERY_ID,
SEQ,
STATE,
DURATION,
CPU_USER,
CPU_SYSTEM,
MEMORY_USED,
ROWS_READ,
ROWS_CHANGED,
ROWS_DELETED
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING;
実行時間が長いSQL文を特定する
SELECT
QUERY_ID,
SEQ,
STATE,
DURATION
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING
WHERE DURATION > 1000000;
特定のSQL文の実行計画を分析する
SELECT
QUERY_ID,
SEQ,
STATE,
DURATION,
FIRST_SEEN,
LAST_SEEN,
QUERY
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING
WHERE QUERY LIKE '%SELECT%';
インデックスの使用状況を分析する
SELECT
QUERY_ID,
SEQ,
STATE,
ROWS_READ,
ROWS_CHANGED,
ROWS_DELETED
FROM INFORMATION_SCHEMA.PROFILING
WHERE QUERY LIKE '%INDEX%';
MySQL WorkbenchでPROFILINGテーブルを表示する
- MySQL Workbenchを開きます。
- 左側のナビゲーションパネルで、接続したいデータベースを選択します。
- 上部のメニューバーから、「Schema Browser」を選択します。
- 「Information Schema」データベースを展開します。
- 「PROFILING」テーブルを選択します。
- 右側のテーブルビューアに、PROFILINGテーブルのデータが表示されます。
補足
- 上記のサンプルコードは、MariaDB 10.5.12で動作確認しています。
- PROFILINGテーブルは、デフォルトでは無効になっています。有効にするには、
profiling
セッション変数を1に設定する必要があります。 - PROFILINGテーブルは、大量のデータを含む可能性があります。パフォーマンスの問題を特定するために、必要なデータのみを取得するようにクエリを調整する必要があります。
MariaDBのInformation Schema PROFILINGテーブルを活用する他の方法
EXPLAIN
プランは、データベースがどのようにSQL文を実行するかを分析するのに役立ちます。PROFILINGテーブルと組み合わせることで、SQL文の実行計画を理解し、パフォーマンスの問題を特定することができます。
MySQL Performance Schemaは、データベースのパフォーマンスに関する詳細な情報を提供します。PROFILINGテーブルと組み合わせることで、より詳細なパフォーマンス分析を行うことができます。
サードパーティ製ツール
SQL Profilerなどのサードパーティ製ツールは、PROFILINGテーブルのデータを分析し、視覚化することができます。これらのツールは、データベースのパフォーマンスを分析し、改善するための強力なツールです。
SHOW PROFILE
コマンドは、実行されたSQL文のパフォーマンス情報を表示します。このコマンドは、PROFILINGテーブルと組み合わせることで、より詳細な情報を得ることができます。
SHOW PROFILES
コマンドは、すべてのセッションで実行されたSQL文のパフォーマンス情報を表示します。このコマンドは、データベース全体の
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