CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS 変数の設定方法とサンプルコード
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS 変数
概要
詳細
デフォルトでは、CMake はビルドタイプに基づいてコンパイルオプションを設定します。例えば、Debug
ビルドでは、デバッグ情報を生成するためのオプションが設定されます。しかし、場合によっては、これらのオプションを無効化したい場合があります。
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS
変数を TRUE
に設定すると、CMake はビルドタイプに関連するフラグをスキップします。これは、以下の状況で役立ちます。
- 特定のコンパイラオプションを明示的に設定したい場合
- ビルドタイプに関係なく、すべてのコンパイルオプションを統一したい場合
設定方法
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS
変数は、以下の方法で設定できます。
cmake
コマンドラインオプションで設定
cmake -DCMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS=TRUE .
- CMakeLists.txt ファイルで設定
set(CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS TRUE)
例
以下の例は、CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS
変数を使用して、ビルドタイプに関係なく、すべての警告を有効にする方法を示しています。
set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_CXX_FLAGS} -Wall")
set(CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS TRUE)
この設定により、Debug
ビルドと Release
ビルドの両方で、すべての警告が表示されます。
注意点
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS
変数を設定すると、ビルドタイプに関連するすべてのフラグがスキップされます。そのため、必要なオプションを明示的に設定する必要があります。
- 上記の情報は、CMake バージョン 3.0 以降に適用されます。
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS 変数を使ったサンプルコード
特定のコンパイラオプションを明示的に設定する
set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_CXX_FLAGS} -O3 -march=native")
set(CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS TRUE)
add_executable(my_app main.cpp)
ビルドタイプに関係なく、すべてのコンパイルオプションを統一する
set(CMAKE_C_FLAGS "-Wall -Wextra -pedantic")
set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_C_FLAGS}")
set(CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS TRUE)
add_executable(my_app main.c main.cpp)
このコードは、すべての C と C++ ソースファイルに対して、-Wall
、-Wextra
、-pedantic
オプションを有効にします。ビルドタイプが Debug
であっても Release
であっても、これらのオプションが常に使用されます。
特定のターゲットに対してのみ CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS を設定する
set(CMAKE_C_FLAGS "-Wall -Wextra -pedantic")
add_library(my_lib SHARED lib.c)
add_executable(my_app main.c)
target_link_libraries(my_app my_lib)
set_target_properties(my_app PROPERTIES
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS TRUE)
このコードは、my_app
ターゲットに対してのみ CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS
を TRUE
に設定します。my_lib
ライブラリはビルドタイプに関連するフラグの影響を受けますが、my_app
は影響を受けません。
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS を条件付きで設定する
if(CMAKE_BUILD_TYPE MATCHES "Debug")
set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_CXX_FLAGS} -g")
else()
set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_CXX_FLAGS} -O2")
endif()
set(CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS TRUE)
add_executable(my_app main.cpp)
このコードは、ビルドタイプが Debug
の場合は -g
オプションを、それ以外の場合は -O2
オプションを設定します。どちらの場合も、ビルドタイプに関連するフラグは無視されます。
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS を環境変数で設定する
export CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS=TRUE
このコマンドは、CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS
変数を TRUE
に設定する環境変数を設定します。この環境変数が設定されている場合、cmake
コマンドラインオプションや CMakeLists.txt ファイルで設定された値よりも優先されます。
これらのサンプルコードは、CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS
変数の使い方を理解する
CMAKE_NOT_USING_CONFIG_FLAGS 以外の方法
特定のコンパイラオプションを明示的に設定する
set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_CXX_FLAGS} -O3 -march=native")
add_executable(my_app main.cpp)
この方法は、ビルドタイプに関係なく、すべてのコンパイルにオプションが適用されます。
ビルドタイプごとに異なるコンパイルオプションを設定する
CMAKE_C_FLAGS_<build_type>
や CMAKE_CXX_FLAGS_<build_type>
などの変数を使用して、ビルドタイプごとに異なるコンパイルオプションを設定できます。
set(CMAKE_C_FLAGS_Debug "-g")
set(CMAKE_C_FLAGS_Release "-O2")
add_executable(my_app main.c)
この方法は、ビルドタイプによって異なるオプションを設定したい場合に便利です。
ターゲットごとに異なるコンパイルオプションを設定する
target_compile_options()
関数を使用して、ターゲットごとに異なるコンパイルオプションを設定できます。
add_library(my_lib SHARED lib.c)
add_executable(my_app main.c)
target_link_libraries(my_app my_lib)
target_compile_options(my_app PRIVATE "-Wall -Wextra")
この方法は、特定のターゲットにのみオプションを適用したい場合に便利です。
CMAKE_MODULE_PATH
変数を使用して、カスタム CMake モジュールを読み込み、そこからコンパイルオプションを設定できます。
set(CMAKE_MODULE_PATH "${CMAKE_MODULE_PATH}:/path/to/custom/modules")
add_executable(my_app main.cpp)
include(MyCustomModule)
この方法は、複雑な設定やロジックをモジュール化したい場合に便利です。
- 特定のコンパイラオプションを常に設定したい場合は、
CMAKE_CXX_FLAGS
変数に直接オプションを追加するのが最
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