CMake初心者でも安心:VS_KEYWORDでVisual Studioプロジェクト設定を楽々マスター
CMakeの"Properties: Targets"におけるVS_KEYWORDは、Visual Studioプロジェクトファイル生成時にターゲットに関連する属性を設定するためのマクロです。これらの属性は、プロジェクトの設定や動作に影響を与えます。
設定方法
VS_KEYWORDは、ターゲットのプロパティリストに以下の形式で設定します。
set_target_properties(<target_name> PROPERTIES VS_KEYWORD <keyword>)
例
set_target_properties(my_target PROPERTIES VS_KEYWORD "Win32")
使用可能なキーワード
VS_KEYWORDで使用可能なキーワードは以下の通りです。
- Win32:Windows 32ビットアプリケーション
- x64:Windows 64ビットアプリケーション
- ARM:ARMアーキテクチャ
- ARM64:ARM64アーキテクチャ
- Universal:ユニバーサル Windows プラットフォーム (UWP) アプリケーション
- StaticLibrary:静的ライブラリ
- SharedLibrary:共有ライブラリ
- Executable:実行可能ファイル
VS_KEYWORDの詳細については、CMakeドキュメントのTarget Properties: [無効な URL を削除しました]。
補足
- VS_KEYWORDは、Visual Studioプロジェクトファイル生成時にのみ使用されます。
- CMakeは、ターゲットの種類に基づいてデフォルトのVS_KEYWORDを設定します。
- 複数のVS_KEYWORDを指定することはできません。
CMakeの"Properties: Targets"におけるVS_KEYWORDサンプルコード
ターゲットの種類によるデフォルトのVS_KEYWORD
add_executable(my_exe main.c)
add_library(my_lib lib.c)
message(STATUS "my_exe VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_exe}")
message(STATUS "my_lib VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_lib}")
my_exe VS_KEYWORD: Executable
my_lib VS_KEYWORD: SharedLibrary
VS_KEYWORDによるターゲット属性の変更
add_executable(my_exe main.c)
set_target_properties(my_exe PROPERTIES VS_KEYWORD "Win32")
message(STATUS "my_exe VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_exe}")
出力例:
my_exe VS_KEYWORD: Win32
静的ライブラリのVS_KEYWORD設定
add_library(my_lib lib.c)
set_target_properties(my_lib PROPERTIES VS_KEYWORD "StaticLibrary")
message(STATUS "my_lib VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_lib}")
出力例:
my_lib VS_KEYWORD: StaticLibrary
UWPアプリケーションのVS_KEYWORD設定
add_executable(my_app main.c)
set_target_properties(my_app PROPERTIES VS_KEYWORD "Universal")
message(STATUS "my_app VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_app}")
出力例:
my_app VS_KEYWORD: Universal
ARMアーキテクチャ向けのターゲット設定
add_executable(my_exe main.c)
set_target_properties(my_exe PROPERTIES VS_KEYWORD "ARM")
message(STATUS "my_exe VS_KEYWORD: ${CMAKE_VS_KEYWORD_my_exe}")
出力例:
my_exe VS_KEYWORD: ARM
複数のVS_KEYWORD設定のエラー
add_executable(my_exe main.c)
set_target_properties(my_exe PROPERTIES VS_KEYWORD "Win32" VS_KEYWORD "x64")
出力例:
CMake Error at CMakeLists.txt:8: Error: VS_KEYWORD may only be set once.
これらのサンプルコードは、CMakeの"Properties: Targets"におけるVS_KEYWORDプログラミングの基本的な使用方法を示しています。
その他の情報は、上記の参考情報をご覧ください。
CMakeでターゲット属性を設定するその他の方法
ターゲットのプロパティファイルは、ターゲットに関連する属性を設定するためのテキストファイルです。ファイル名は<target_name>.targetprops
で、CMakeLists.txtと同じディレクトリに配置します。
例
# my_exe.targetprops
CONFIG(Debug)
VS_KEYWORD="Win32"
CONFIG(Release)
VS_KEYWORD="x64"
ターゲットの構成
target_compile_options()
やtarget_link_libraries()
などのターゲットの構成コマンドを使用して、ターゲット属性を設定できます。
例
add_executable(my_exe main.c)
target_compile_options(my_exe PRIVATE /wd4996)
target_link_libraries(my_exe my_lib)
CMAKE_CXX_FLAGSなどの環境変数を使用して、ターゲット属性を設定できます。
例
set(CMAKE_CXX_FLAGS "/wd4996")
add_executable(my_exe main.c)
IDE固有の設定
Visual StudioなどのIDEは、独自のターゲット属性設定を提供している場合があります。
これらの方法は、"Properties: Targets"よりも柔軟な設定が可能です。
ただし、"Properties: Targets"の方がシンプルで分かりやすいというメリットがあります。
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