CTestでテストケースを効率的に実行するためのベストプラクティス

2024-04-02

CMakeにおけるCTEST_CHANGE_ID変数の詳細解説

概要

設定方法

CTEST_CHANGE_ID は、以下の方法で設定できます。

  • CMakeLists.txtファイル内で直接設定する:
set(CTEST_CHANGE_ID "12345")
  • テストケースのソースファイル内で設定する:
#include <ctest.h>

CTEST_CHANGE_ID("12345");

TEST(MyTest, MyTestCase) {
  // ...
}

使用方法

CTEST_CHANGE_ID は、以下の方法で使用されます。

  • ctest コマンドを実行する際に、--ctest-change-id オプションを指定することで、特定の変更IDを持つテストケースのみを実行することができます。
ctest --ctest-change-id "12345"
  • CTestテストスイート内で、ctest_test マクロを使用してテストケースを実行する際に、CHANGE_ID オプションを指定することで、特定の変更IDを持つテストケースのみを実行することができます。
ctest_test(MyTest MyTestCase
  CHANGE_ID "12345")

メリット

CTEST_CHANGE_ID を使用することで、以下のメリットを得ることができます。

  • テストケースの変更を自動的に検出して再実行する必要があるかどうかを判断することができます。
  • 特定の変更IDを持つテストケースのみを実行することができます。
  • テスト結果をより詳細に分析することができます。

注意点

  • CTEST_CHANGE_ID は、テストケースごとに一意である必要があります。
  • CTEST_CHANGE_ID は、テストケースのソースファイルを変更するたびに更新する必要があります。

CTEST_CHANGE_ID は、CMakeでCTestテストスイートを実行する際に、テストケースの変更を識別するために使用される便利な変数です。この変数を使用することで、テストケースの変更を自動的に検出して再実行する必要があるかどうかを判断することができます。



CTestにおけるCTEST_CHANGE_ID変数のサンプルコード

CMakeLists.txtファイル内で直接設定する

set(CTEST_CHANGE_ID "12345")

add_test(MyTest MyTestCase.cpp)

ctest_start()

テストケースのソースファイル内で設定する

#include <ctest.h>

CTEST_CHANGE_ID("12345");

TEST(MyTest, MyTestCase) {
  // ...
}

特定の変更IDを持つテストケースのみを実行する

ctest --ctest-change-id "12345"

CTestテストスイート内で特定の変更IDを持つテストケースのみを実行する

ctest_test(MyTest MyTestCase
  CHANGE_ID "12345")

複数の変更IDを持つテストケースを実行する

ctest --ctest-change-id "12345,67890"

テストケースの変更IDを取得する

#include <ctest.h>

int main() {
  const char* change_id = ctest_get_change_id();
  printf("Change ID: %s\n", change_id);

  return 0;
}

テスト結果に基づいて処理を行う

if(CTEST_CHANGE_ID EQUAL "12345")
  # 特定の処理を行う
else()
  # 別の処理を行う
endif()
  • CTEST_CHANGE_ID は、テストケースの変更を検知するだけでなく、テスト結果をより詳細に分析するためにも使用できます。
  • CTEST_CHANGE_ID は、CMake 3.10以降で利用可能です。


CTestでテストケースの変更を検知するその他の方法

ファイルタイムスタンプを使用する

テストケースのソースファイルのタイムスタンプを使用して、テストケースが変更されたかどうかを判断することができます。

file(GET_TIME MyTestCase.cpp MODIFIED_TIME)

if(MODIFIED_TIME GREATER_THAN CTEST_LAST_RUN_TIME)
  # テストケースが変更されているので、再実行する
else()
  # テストケースは変更されていないので、実行しない
endif()

テストケースがバージョン管理システムで管理されている場合は、バージョン情報を使用して、テストケースが変更されたかどうかを判断することができます。

git log -n 1 HEAD --format="%H" > .git-revision

if(NOT EXISTS .git-revision)
  # テストケースがバージョン管理システムで管理されていない
  message(FATAL_ERROR "Test case is not under version control")
endif()

file(READ .git-revision GIT_REVISION)

if(GIT_REVISION NOT EQUAL CTEST_LAST_GIT_REVISION)
  # テストケースが変更されているので、再実行する
else()
  # テストケースは変更されていないので、実行しない
endif()

カスタムの変更検知メカニズムを使用する

上記の方法以外にも、独自の変更検知メカニズムを実装することができます。

# カスタムの変更検知メカニズムを実装する関数
function(my_change_detection TEST_CASE)
  # ...
endfunction()

# テストケースごとにmy_change_detection関数を呼び出す
foreach(TEST_CASE IN LISTS MyTests)
  my_change_detection(${TEST_CASE})

  if(SHOULD_RUN_TEST)
    # テストケースを実行する
  endif()
endforeach()
  • テストケースの変更頻度が少ない場合は、ファイルタイムスタンプを使用する方法は簡単で効率的です。
  • テストケースが頻繁に変更される場合は、テストケースのバージョン管理システムを使用する方法はより正確です。
  • より複雑な変更検知メカニズムが必要な場合は、カスタムの変更検知メカニズムを実装することができます。



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