COOPを実装する方法
HTTP ヘッダーにおける Cross-Origin-Opener-Policy (COOP) の概要
COOP は以下の設定が可能です。
- same-origin: 閲覧コンテキストを同一オリジン文書に限定します。つまり、クロスオリジン文書は同じ閲覧コンテキストに読み込まれません。
- unsafe-none: COOP による分離を回避します。これは、COOP を設定しない場合と同じ動作です。
- allow-popups: 新しく開かれたウィンドウやタブへの参照を保持します。
- embed-from: 特定のオリジンからの埋め込みを許可します。
COOP ヘッダーの構文は以下の通りです。
Cross-Origin-Opener-Policy: [directive] ([directive] | [origin])...
例:
Cross-Origin-Opener-Policy: same-origin
Cross-Origin-Opener-Policy: allow-popups https://example.com
Cross-Origin-Opener-Policy: embed-from https://trusted.com
COOP は、以下の状況で使用されます。
- 新しいウィンドウやタブを開くとき: あるページが別のページを開こうとすると、COOP ヘッダーをチェックして、新しいページが閲覧コンテキストグループを共有できるかどうかを判断します。
- postMessage() を使用してメッセージを送信するとき: あるページが別のページにメッセージを送信しようとする場合、COOP ヘッダーをチェックして、送信元ページが閲覧コンテキストグループを共有できるかどうかを判断します。
COOP は、Web セキュリティを強化するのに役立つ強力なツールですが、すべての状況で使用できるわけではないことに注意することが重要です。COOP を使用する前に、その影響を理解することが重要です。
COOP のプログラミング
COOP を実装するには、以下の手順に従います。
- COOP ヘッダーを Web サーバーの応答に追加します: ヘッダーを
response.setHeader('Cross-Origin-Opener-Policy', desired-policy);
を使用して追加できます。 - クライアント側で COOP を処理します: クライアント側では、
window.opener
プロパティを使用して、COOP ヘッダーを確認できます。
例:
// サーバー側
response.setHeader('Cross-Origin-Opener-Policy', 'same-origin');
// クライアント側
if (window.opener && !isSameOrigin(window.opener.location)) {
// オープナーが別のオリジンからの場合、何らかの処理を実行する
}
この情報がお役に立てば幸いです。他にご不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねください。
Cross-Origin-Opener-Policy (COOP) のサンプルコード
すべてのオリジンからのポップアップと埋め込みを許可する
// サーバー側
response.setHeader('Cross-Origin-Opener-Policy', 'unsafe-none');
同じオリジンからのポップアップのみを許可する
// サーバー側
response.setHeader('Cross-Origin-Opener-Policy', 'same-origin');
特定のオリジンからのポップアップと埋め込みを許可する
// サーバー側
response.setHeader('Cross-Origin-Opener-Policy', 'allow-popups https://example.com; embed-from https://trusted.com');
クライアント側で COOP をチェックする
// クライアント側
if (window.opener && !isSameOrigin(window.opener.location)) {
// オープナーが別のオリジンからの場合、何らかの処理を実行する
}
COOP ヘッダーの値を検証する
function isValidCOOPHeader(headerValue) {
// ヘッダー値が有効な COOP 値であることを確認するロジック
}
// サーバー側の応答ヘッダーを処理する
const coopHeader = response.headers['Cross-Origin-Opener-Policy'];
if (coopHeader && isValidCOOPHeader(coopHeader)) {
// ヘッダー値が有効な場合、何らかの処理を実行する
} else {
// ヘッダー値が無効または存在しない場合、エラーを処理する
}
これらのサンプルコードはあくまでも参考例であり、状況に応じて調整する必要があることに注意してください。
この情報がお役に立てば幸いです。他にご不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねください。
Cross-Origin-Opener-Policy (COOP) に代わる代替手段
サンドボックス属性
サンドボックス属性 は、iframe 要素で使用できる属性であり、iframe 内で実行できるスクリプトの種類を制限できます。これにより、悪意のあるスクリプトがユーザーの操作を乗っ取るのを防ぐことができます。
例:
<iframe sandbox="allow-scripts"></iframe>
この例では、iframe 内でスクリプトのみが実行できます。
window.postMessage() の検証
window.postMessage() メソッドは、異なるオリジンのウィンドウ間でメッセージを送信するために使用できます。COOP を使用しない場合は、window.postMessage()
を使用して送信されたメッセージを検証することが重要です。これにより、悪意のあるサイトがユーザーからのデータを盗み取ったり、ユーザーの操作を乗っ取ったりするのを防ぐことができます。
例:
window.addEventListener('message', function(event) {
if (!isSameOrigin(event.origin)) {
// メッセージが別のオリジンからの場合、何らかの処理を実行する
}
});
この例では、window.postMessage()
を介して受信されたすべてのメッセージが検証されます。メッセージが別のオリジンからの場合、何らかの処理が実行されます。
Content Security Policy (CSP)
Content Security Policy (CSP) は、Web ページが読み込むことができるリソースの種類を制限するメタタグです。これにより、悪意のあるスクリプトやスタイルシートが Web ページに読み込まれるのを防ぐことができます。
例:
<meta http-equiv="Content-Security-Policy" content="default-src 'self'; script-src 'self' https://trustedscripts.com">
この例では、Web ページは self
オリジンと https://trustedscripts.com
オリジンからのスクリプトのみを読み込むことができます。
HTTP Referrer ヘッダーの検証
HTTP Referrer ヘッダー は、ユーザーが現在のページにアクセスする前に訪問したページに関する情報を提供します。このヘッダーを使用して、ユーザーがどこから Web ページにアクセスしたかを追跡できます。ただし、HTTP Referrer ヘッダー は偽造される可能性があることに注意することが重要です。
ユーザーの許可を得る
ユーザーが別のオリジンからのポップアップや埋め込みを開くことを許可するように求めることができます。これにより、ユーザーが自分のデータと操作を制御できます。
例:
function openPopup(url) {
if (window.confirm('このポップアップを開きますか?')) {
window.open(url);
}
}
この例では、ユーザーにポップアップを開くかどうかを確認するダイアログが表示されます。ユーザーが「OK」をクリックすると、ポップアップが開きます。
COOP は、Web セキュリティを強化するのに役立つ貴重なツールですが、万能ではありません。状況に応じて、上記の代替手段を検討することが重要です。
この情報がお役に立てば幸いです。他にご不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねください。
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